人と足のはなし vol.4 – ユーザーインタビュー – 大西健太さん

ユーザーインタビュー

人と足のはなし
vol.4

大西 健太さん

大西 健太さん

理学療法士

医療法人燦生会 フルリールむかわ リハビリテーション科主任


理学療法士として回復期病院で経験を積み、現在は老人保健施設や通所リハビリテーションの管理者として従事。画期的なリハビリテーション機器を駆使して先進的なアプローチをおこなっている。スポーツ理学療法の分野でも活躍中。

 理学療法士として先進的なアプローチでリハビリテーションに取り組み、スポーツを通して子供たちにも触れあう大西さんに、インソールについてのお話をお伺いしました。

話し手(右) – 大西健太さん / 聞き手(左) – 人と足インソール開発者・理学療法士 根津憲継

仕事した後の疲労感がかなり違ったので、もう興奮してお伝えした覚えがあります

―インソールをどのくらいご使用いただきましたか?

 半年ぐらい使用しています。

―率直にインソールについて感じたことを教えていただけますか?

 僕は職業柄、立ってることや歩くことが多いので、靴には非常にこだわりがあるんです。しっかりとした作りの靴を中心に履いているんですが、特にアウトソールのクッション性が高い靴を履いた時に、クッションが柔らかくてちょっと「反発力が弱いな」、と感じることがあったんです。

 だけど、このインソールを入れて履いた時に、前に進む推進力がかなり良いな、楽に進むな、と思いました。 1日立っていたりとか、仕事した後の疲労感がかなり違ったので、もう興奮してお伝えした覚えがあります。

―靴はいくつか使い回しているんですか?

 そう。使い回しています。最近は今履いているクッション性のある靴にバッチリ合うので、ずっとその靴を履いてます。

―「立ち歩きが多い仕事」だとおっしゃっていましたが、他に「変わったな。」とか感じるところはありますか?

 1番は疲れづらい、という点ですね。履いていると、ちょっと走りたくなる自分もいて。移動のときに、この弾む感じをどんどん使いたくて。あえて反力を感じながら階段登って降りてとか。廊下とかでぴょんぴょん跳ねながら走ったりとかって感じで。走りを楽しんでる自分がいます。

硬さはあるんだけども、そこまで硬過ぎないというか、邪魔しないというところはすごく良いな

―お仕事の面で、インソールを使う前は「この作業きつかったな」と、思うことはありましたか?

 以前、硬いタイプの他のインソールを入れていた時があって。 僕もインソールに対しては哲学があるんですが、臨床家なので、立ち仕事・歩き仕事だけじゃなくて、しゃがんで施設の利用者さんの様子や状態を見たりする時に、そのインソールが硬すぎて、どうしても足にすごい負担がかかったり、 足の裏に当たって痛い時があったのですが。

―しゃがんだ時に当たるんですか?

 そう。しゃがんだ時に足裏に当たるんです。なんて言うのかな? 足底腱膜のところの。

―足裏のつま先寄りのスジですか?

 そう。そこに1番当たるというか、エッジが当たって痛いというのか。ちょっとしゃがんだ姿勢が取りづらくて。膝を床につけて対応するとか、そういったことがあったんです。 今回すごく不思議なんですけど、このインソールに関してはそれがなくて、しゃがんだ姿勢もしっかり取ることができている、ということがありますね。インソールの硬さはあるんだけども、そこまで硬過ぎないというか、邪魔しないというところはすごく良いな、と思います。

ちなみにうちの奥さんも使ってます

―プライベートでも使ったりしているんですか?

 プライベートでもですね。僕、よく出張に行くことが多いんですけど、今はそういった時にもビジネスシューズに入れてます。ちなみにうちの奥さんも使ってます。

―奥さんは何かおっしゃってましたか?

 非常に好評で「疲れづらいね」という、ふわっとした感想ですけど。「そう。じゃあ、入れといて」と伝えて、ずっと入れてます。

―ビジネスシューズに入れているということでしたが、革靴ですか?

 そうです。革靴にも入れました。ビジネスシューズですけど、ハイブリッドな感じのもの。

―ウォーキングシューズに近い?

 そう。ビジネスシューズっぽく見えるものです。インソールは外れない。そのまま入れてます。

―運動という面だとどうですか?

 運動時にも入れています。 それこそ、僕自身がサッカークラブで小学生にスプリントとアジリティを教えてるので。体育館とかでやることが多いんですけど、インソールを入れたシューズを持っていってやってます。

―屋内の運動靴に入れているんですね。

 そう。なんでかと言うと、体育館で切り返しが非常に多い運動課題とかも多いので、僕が模範として見せることが多いので、その時に指の付け根あたりがすごい痛くて。

―そういう時にはつま先側の足の裏に回転刺激が入ったりしますからね。

 それでインソールを使うようになった、という経緯です。

インソールを入れた瞬間にそのフラつきが落ち着く、ということがありました

―利用者さんにご使用いただく、という目線だとどうですか?

 利用者さんで購入いただいた方が1人いらっしゃるんですけど、認知症の方ですね。「これすごいな!」って感じたのが、認知症の方なので、変な話、 バイアスがかかりづらい。「これ入れたから綺麗に歩ける」とか、「これ入れたから良いとか」、もう入れた瞬間に「良くなった」という方もいらっしゃるんです。

 その方はもともと「なんかふらつく」と仰っていて、介護師さんから聞いて評価をしに行ったんです。認知症がある方はすごく難しくて、「なんでふらついてるのか?」という理由がわかりにくい。熱が出てふらついているのかもご本人はよくわからない。「どこか痛いですか?」とお聞きしてもよくわからない。「ここかな?ここかな?」みたいな手探り状態になってしまうんです。「本当に痛いですか?」ってお聞きしても、「いや痛くない」とお返事が返ってきたりすることがあるんです。

 そういう方には、細かく評価を行っていかなけらばいけないんですけど、細かく評価したときに、ちょっとインソールを履いてもらおうと思って。そしたら、インソールを入れた瞬間にそのフラつきが落ち着く、ということがありました。その方は、ずっとふらついていて、フロアの移動の時に付き添いが必要だったんですけど、今はインソールを入れて自立しているんですよ。

 その方に入れているインソールはお試し用のサンプルインソールだったので、他の方にもお試しいただく時があって、入れていたインソールを「ちょっと他の人も試したいから抜きますよ。」と伝えて外したら、やっぱりすごくフラフラしてしまったんです。それで「これ抜けないね。」という話になって、購入していただく、という流れになりました。

―認知症の方にインソールを購入していただく時は、ご家族の同意などが大事だと思うのですが、そのあたりは何か工夫をされているんですか?

 例えば「いくらかかります。」 とお伝えした時に、どうしても 一般の方からすると価格が高くてちょっと怪しいというか、びっくりするようなこともあると思うので、「これは動画でお示しした方がいいだろう。」ということで、歩行解析システムで、歩行解析の点数と、実際の歩いている動画をお見せしています。

 その方に関しては、専門的な知識がない方でもわかるぐらいフラついていたので、その動画をお見せしたらご家族からも「お願いします。」 と言っていただいた、という流れでした。

―「インソール」というと、一般の方だと安いイメージがありますよね。

 「そんな値段っ!?」てなります。100円ショップでも売っているし。そういった時に、動画や歩行の点数をお見せしています。

「柔らかいインソールを入れるのが当たり前だろう」みたいな風潮も、ちょっと変わってくると良いかな

―どういう方にこのインソールを使っていただくと良さそうだな、と思いますか?

 全ての方ですね。インソールは事前の対策だと思うんですよ。肘・肩とか体のいろんなところがそうだと思うのですが、足部もそうで、何かが崩れた後に、そこを「じゃあ戻していきます。」となった時に整えていくのに非常に時間がかかる、お金もかかる。だったらインソールで極力足部を適切なアライメント、適切な状態で負担のかかりにくい状態にしておく、というのが大切だと思います。

 例えば、それが腰に対しても良いわけだし、脊柱に対しても良いわけだし、だったらもう全ての方にインソールを入れておく、というのがベターだと思いますね。特に若い子たちを見るようになってから、そういうことを考えるようになったかな。サッカーのスパイクとかね。硬いの履いたりね。

 「若いうちからこんなの履いてこの子たち大丈夫かな?」なんて思うんだけど。指導方針によってはどうしても履かないといけないということもありますし。そうなった時に、やっぱり足部環境をもうちょっと考えてあげられたら良いかな、と。 あと、学校指定の上履き。足の健康という面では、ちょっとどうなのかなと思うんですけど、学校が指定してるものだから、やっぱり履かなきゃいけないし。

―専門的になってしまうんですけど、このインソールの良いポイントって何だと思いますか?

 一番のポイントは費用対効果かな、と思ってます。というのは、手軽に手に取れる値段で、ここまでのパフォーマンスのものを出してくれるというのは、変な話、業界に一手打ったんじゃないかなと思っていますね。

 半年使っていても全然弾む感覚というのは問題ないし、お店にあるようなすぐへたってしまうインソールが多い中で、ここまで何も変わらずにしっかり使えてる。というのは、 例えばあと1年使っても問題ないとしたら非常に安価。安すぎる、と感じますね。

 あと、細かいことを言うと、今までインソールは合う、合わないがあったんですよ。立方骨のあたりがいつも押される感覚があって。 ちょっと痛みを感じやすかったんですけど、今回のインソールにはそれが全くないんです。

 履きだした最初のころにお伝えしたかもしれませんが。全然痛みもないし、特にしゃがんだ時に痛くなるようなことが多かったんですが、今回そういうことが全くないので、それが良いですね。

―そのあたりを持ち上げすぎると痛みになっちゃいますからね。

 そうそう。めっちゃ矯正されている感じがあったんですけど、今回はそういうこともなく。

―今後インソールに期待することはありますか?

 徐々に柔らかいインソールよりも、機能的なインソール、硬いインソールが増えはじめたな、と感じてます。でも、ただ硬ければ良いってものじゃないですし、 他のインソールメーカーさんのメソッドを聞いてみても「果たしてこれは大丈夫なのかな?」 と思うものもあるので、バイオメカニクスもそうだし、足部機能をしっかり理解した上で作られたインソールが、日本でも当たり前のように普及してくると良いな、と思います。

 「痛いんだから、柔らかいインソールを入れるのが当たり前だろう」みたいな風潮も、ちょっと変わってくると良いかなって。例えば、ご家族に説明する時にも「4000円~5000円します。」と、お話しした時に「お願いします。 あなたたちが選んでくれるなら何でもいいよ。」と言っていただけるくらい、インソールに関してもそういう世界になってくれると良いなと思ってます。

インタビューにご協力いただきありがとうございました!